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【外国人向けコラム】日本企業での面接

日本企業の面接:受け答えのポイント(1)結論から

「結論から話す」これは面接でもっとも重要なポイントです。

外国人を対応する採用担当者が面接で重視する3つのポイントは、1つ目にコミュニケーション能力、2つ目に志望動機、3つ目に論理的思考です。3つ目の論理的思考とは、面接の際に、採用担当者からの質問に対して、短い時間で自分の考えをまとめ「分かりやすい言葉で話す」ということになります。

結論から話すことは、相手に伝わりやすく話すうえで、とても大切な方法になるのです。志望動機や自己PRを伝える時だけでなく、全ての質問の受け答えに対して、結論から伝える論理的思考が重要となるのです。話す流れは、このようになります。

1.結論

2.理由、経緯

3.意見、感情、気持ち

■良い例
質問:どうして日本でエンジニアとして働きたいのでしょうか?
日本の最先端の技術を身につけたいです。身につけた技術を母国に持ち帰り、母国の経済発展に貢献したいと思ったためです。

なぜなら、日本の素晴らしい技術やサービスはいまでも母国でも皆の役に立っています。日本で技術を勉強したいと思ったため、大学で機械工学部に入学後、日本語を勉強していました。

母国がこれから発展していくには、技術を担うエンジニアの人々が足りていません。またエンジニアの技術レベルも高くはありません。

■悪い例
質問:どうして日本でエンジニアとして働きたいのでしょうか?
私は母国がこれから発展していくには、技術を担うエンジニアの数が足りていないように思っています。また彼らエンジニアの技術レベルも高くないと思います。

日本の素晴らしい技術やサービスはいまでも母国でも皆の役に立っています。だから、大学で機械工学部に入学後、日本語を勉強していました。日本に行きたいと思ったためです。

身につけた技術を母国に持ち帰り、母国の経済発展に貢献したいと思っています。そのために日本の最先端の技術を身につけたいです。
いかがでしょうか?話す順番が違うだけで、印象が変わってしまいます。どれだけ素晴らしい話をしても、相手に伝わらなかったら意味がないですね。

結論から話すことができる人というのは、論理的に考えることができる人です。ぜひ、日ごろから意識して「結論から話す」ようにしてみてください。理由や経緯から話し始めると、何が言いたいのかを理解するのに時間がかかります。また何が言いたいのか結論にたどり着くまでの話もなかなか耳に入ってきません。

また「結論から話す」ということで、自分でも言いたいことを整理しながら話がしやすいので、面接でのコミュニケーションもアップします。面接で「結論から話す」ということは大切ですね。


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日本企業の面接:受け答えのポイント(2)聞かれたことに的確に

聞かれたことに的確に答える。これは当たり前のようです。しかし、面接を経験した方がわかると思いますが緊張しますね。そうすると的外れな答えを言ってしまう、そんなことありませんでしょうか。例えば、暗記したエピソードをそのまま読み上げるように話してしまうなどです。

外国人を対応する採用担当者が重視する3つのポイントは、1つ目にコミュニケーション能力、2つ目に志望動機、3つ目に論理的思考です。1つ目のコミュニケーション能力とは、「誰とでも気軽に話せる」という能力ではなく、相手の言いたいことを理解して、自分の伝えたいことをきちんと伝えられる能力のことです。相手の状況・理解度合いにあわせて「本当に伝わっているか?」を確かめながら話しましょう。

NG回答例とOK回答例を見てみましょう。

【NG回答例】
(採用担当者)
学生時代にもっとも頑張ったことは何ですか?
(自分)
日本語学部を選択したことです。なぜ日本語学部を選んだかというと、もともと日本に興味があり、アニメや映画なども日本語で理解したいと思ったからです。日本語学部に入ったことで日本の文化も学べて非常にためになりました。

採用担当者の質問は「何を頑張ったのか」を聞いているにも関わらず、「日本語学部を選んだ理由」を答えてしまい、肝心の「頑張った内容」が伝えられていません。

【OK回答例】
(採用担当者)
学生時代にもっとも頑張ったことは何ですか?
(自分)
現地の大学では日本語学部を選択しました。1年から4年まで、日本語を一生懸命勉強し、N2(日本語能力)に合格できたことです。特に日本語の会話がうまくできるように、日本人との語学サークルを作り、日本語とベトナム語の日越語学サークルを毎週行いました。これらのサークルを作ってまとめることもしました。毎週、たくさんのベトナム人学生と、駐在の日本人が集まるサークルを運営し、メンバーと綿密にコミュニケーションをはかり、イベント企画を練ったり、準備の進行状況を徹底してリーダーとしてサークルを管理しました。取りまとめに苦労しましたが、同じ目標に向けて日越語学サークルを動かすことは大きなやりがいを感じました。

「何を頑張ったのか」を的確に答えています。さらによい点は、頑張った内容を通じて「どのような困難に対処してきたのか」、「何にやりがいを感じて頑張る人物なのか」というPRもプラスして伝えることができています。回答しながら自己PRをできるように工夫するとさらに印象がよくなります。

聞かれたことに的確に回答し、的確さをアピールすることで、言いたいことが相手に伝わりやすくなります。また、採用担当者は、「会社に入ってどのように活躍してもらえそうか?」ということを一つひとつの質問で見極めようとしています。このことをいつも頭に浮かべ、自己PRもしっかりと伝えられるようしていきましょう。


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日本企業の面接:受け答えのポイント(3)表情を意識

外国人の採用担当者は受け答えの内容だけでなく、聞くとき、話すときの姿勢、さらにビジネスマナーや身だしなみも見ています。

採用担当者が質問をしているときは、視線を採用担当者へ向けて、聞いている姿勢を示すようにしましょう。また、自分が話すときは、明るい表情で、目を見てハキハキと話しましょう。

外国人の採用担当者は一緒に仕事をする仲間にふさわしいかを常にチェックしています。「この企業で働きたい」という熱意だけでなく、「なぜこの企業で働きたいのか」という志望動機や、社内の日本人達とコミュニケーション取りながらやっていけるのかも見ています。日本語能力は、面接試験でチェックされる重要なポイントではありますが、「日本語や敬語の話し方に気を遣いすぎて、コミュニケーションが取れていなかった」というのでは逆効果です。細かい言葉遣いは多少間違えても問題ないくらいの気持ちで臨み、明るい表情で、話すべきことについてハキハキと伝えましょう。誤解を恐れずにいえば、言葉が多少できていなくとも、笑顔で明るい、そして真面目な人だと理解してもらえるようにすることが日本では重要です。そういう意味で表情は大切です。

話す言葉以外には、服装、髪型、顔周り、手元なども採用担当者は見ています。服装は、日本でもカジュアルな服装で仕事をする職場が増えていますが、面接ではスーツです。色はダークで、清潔感のある身だしなみがポイントです。女性は、アクセサリーを控えめなものにしておきましょう。また、外国人の皆さんは知らないビジネスマナーですが、冬の面接の場合、コートは建物に入る前に脱いで手に持ちます。髪型は、男性はさっぱりとした短めが好まれます。女性は長い髪はまとめて、表情がよく見えるようにしましょう。顔周りでは、男性は髭を剃ること。女性の化粧は濃い色でなくナチュラルさを心がけましょう。最後の手元ですが、爪を清潔にしておきましょう。長かったら切っておく。女性は派手なマニキュアは控えましょう。


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